急傾斜の恵み

東みよし町東山内野地域では、300年以上続く自給自足の生活の中で培われてきた技術や文化が継承されています。中山間地の傾斜地では歴史ある農業文化を有する地域で、季節ごとの作物が傾斜地で作られています。

野生鳥獣被害から集落や地域を守る取り組みも進められ、捕獲した獣は加工施設で処理されジビエ料理として、世界農業遺産認定地の野菜とともに農家民宿で提供されるなど、地域循環型のSDGsに沿った食文化が保たれています。

地域では、野菜の収穫やこんにゃく作り、そば打ちなどの体験も行われ、修学教育旅行生や農泊、外国人宿泊の受入で都市部の子どもたちや観光客との交流が図られています。

にし阿波の風物詩「コエグロ」

地域の耕作放棄地を「カヤ場」として利用し、秋に刈り取ったカヤを束ねて「コエグロ」づくりに取り組んでいます。「コエグロ」として乾燥させたカヤは、細かく刻んで畑にすき込むことで、雑草防止や生物多様性を生み、土を育てる肥料として利用するほか、急傾斜地の土壌流出を防いでいます。

傾斜地に広がる四季折々の景観


子どもたちの学びの場

地元高校生の課外授業として、そばの作付けや収穫体験などが行われ、世代を超えたふれあいの場となっています。

傾斜地の農耕

斜面に広がる等高線に沿った畝立ての農地では、少量多品種で季節に応じた作物が作られています。訪問時期によって、集落景観の変化が楽しめます。

GIAHS ポイント

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