水の丸で半世紀
川原 進さん(東みよし町/農家)
剣山を望む、標高1,000メートルほどの水の丸の畑。
ここで、50年近く農業を営んでいるのが川原進さん。昭和7年生まれの91歳です。
川原さんは、15歳の時に生まれ育った東みよし町を離れ、岡山県の農家で米や麦、ブドウなどの栽培の仕事をしていました。
その後、昭和27年に自衛隊の前身、警察予備隊に入り、昭和32年に東みよし町に帰ってきました。
トラックを購入し、木材を運送する仕事をしていましたが、昭和49年に東みよし町の標高1,000mほどの水の丸周辺を農地として開拓する国の事業が行われたのをきっかけに、土地を購入し野菜作りを始めました。
はじめに大根を栽培し、その後にトマトや夏秋いちごを作りました。
標高が高いことで、他の地域で採れない時期に野菜を出荷できるメリットがありますが、風が強い、大雪が降るなど大変なこともたくさんあったそうです。
川原さんは、「90歳を過ぎても元気で過ごせているのは、毎日この地で農業をしてきたおかげ。高齢化で耕作放棄地も増えているので、若い人に水の丸に来て農業をしてもらいたい」と話していました。