美馬インターチェンジから山の方に10分ほど進むと、野田ノ井地区はあります。

標高600mほどにあるこの集落は、香川県との県境にあり昭和30年ごろまで農耕用の牛を山を超えた香川県の農家に貸し出す借耕牛という風習がありました。

久保田正和さんは、この家で200年以上続く農家の9代目です。

南向きの日当たりの良い畑では、もともと葉タバコを栽培していましたが、今ではトマトやキヌサヤ、サツマイモなど一年を通していろんな野菜を栽培しています。

正和さんは、春と秋には都市部からの修学旅行生も受け入れていて、野菜の収穫や料理体験などの農業体験を行っています。

正和さんは「高齢化で、重労働な作業の時は家族だけでは難しい。この地域は、剣山や香川県へのアクセスもいいので若い人に旅行のついでに農業体験やアルバイトに立ち寄ってもらえるような仕組みも広めていけたら」と話していました。

野田ノ井地区には、廃校になった小学校が「山人の里」という宿泊施設になっていて、価格がリーズナブルなこともあり、ここを拠点に長期で滞在して観光地を巡るのにも便利だということです。

久保田さんの農業体験は、田舎暮らしの体験サイト「いなくる」から予約できます。