山あいに香る、家族のゆず

藤本高次さん(美馬市)

木屋平で有機ゆずを栽培している藤本さんの畑は、約40年前、お父さんがタバコ畑のあとにゆずを植えたことから始まりました。山の斜面をそのまま生かした畑で、今も変わらず家族の手によって育てられています。

美馬市木屋平 南張集落

ゆずは天候によって毎年の収穫量の差が大きく、先が読みづらい作物です。それでも藤本さんは、それでも藤本さんは、木屋平の山が育てるゆずの香りを大切にしながら、有機栽培にこだわり、大切に育てています。

収穫の時期になると、2人の妹さんやその家族が毎年手伝いに集まるのが恒例です。子どもや孫たちも一緒になり、にぎやかな声が山に響くこの時間を、藤本さんは「毎年の楽しみ」と話します。

収穫されたゆずは地元JAに出荷され、近くの搾汁工場でゆず酢(ゆず果汁)へ加工されます。家族で育てた有機ゆずは、地元の加工所を通じてポン酢などをつくる県内外のメーカーへ届けられています。

木屋平の山で育ち、家族の手を経て、全国の食卓へとつながる。
その小さな循環は、今も静かに続いています。