昔ながらの家庭の味をもとに生まれた、にし阿波の味「たれ」。小さな加工場で、釜の前に立ち、ゆっくりとかき混ぜながら味を整えていきます。ひとつひとつの工程を大切にすることが、この味の土台になっています。

代表の郡一志さんが大切にしているのは、にし阿波の素材を軸に味を整えること。世界農業遺産認定農家の玉ねぎや柚子を生かしながら、全体の調和を見て作っています。

調理を担う川田悠子さんは、玉ねぎを一つひとつ丁寧に下処理し、火加減や混ぜる速度にも細やかに気を配ります。「気持ちを込めてつくることが大事。『美味しくなぁれ』と声をかけると、味も変わる気がするんです」と話します。地道な作業の積み重ねが、やさしく奥行きのある味を支えています。

加工場には、スタッフや若い高校生のアルバイトなど、さまざまな世代が関わります。それぞれが役割を担いながら、作業の合間に交わされる何気ない会話から、新しいアイデアや地域への思いが生まれることもあります。

郡さんは、この味を通して「にし阿波」という地域を伝えていきたいと考えています。
昔ながらの味を守ることが、新しさにつながっています。