2018年5月12日(土)、徳島県にし阿波地域の世界農業遺産認定を記念して、『世界農業遺産認定記念シンポジウム~傾斜地農業を未来へつなぐ~』が開催され、地域住民ら約130人が参加しました。

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国連食糧農業機関(FAO)・世界農業遺産科学助言グループ(SAG)委員でもある、あん・まくどなるど先生(上智大学地球環境学研究科 教授)と、2015年に世界農業遺産認定を受けた高千穂郷・椎葉山地域の田﨑友教氏(世界農業遺産高千穂郷・椎葉山地域活性化協議会事務局)を講師としてお招きし、ご講演いただきました。

あん先生からは、世界農業遺産という認定制度が始まってからこれまでの経緯や他サイトでの体験談、2017年11月に訪れた徳島県にし阿波地域の良さ・課題などが、先生の視点から語られました。

田﨑氏からは、主に高千穂町が「継承」のために高千穂高校や宮崎大学と協定を結んで取り組んでいる『GIAHSアカデミー』の紹介や、制作されたドキュメンタリータッチの動画上映がなされました。

続いてのパネルトークでは、ファシリテーターとして阿部健一先生(総合地球科学研究所 教授)をお招きし、講師のお二人に加えて、農家・加工販売業者代表として、岡田正子氏(藤の里工房)と木下正雄氏(民宿うり坊)にも参加いただき、
「『にし阿波の傾斜地農耕システム』を継承・保全していくために何をすべきか」などについて議論されました。

あん先生からは「(取り組みについて)すぐに成果が出るものでない。ぼちぼちでいいから試行錯誤しながら、5年、10年、20年続く計画を。」
田﨑氏からは「協議会や自治体だけがやればいいのではない。地域住民全員が当事者意識を持って取り組んでほしい。」
とそれぞれ激励の言葉をいただきました。

世界農業遺産という称号をいただき、今後これをどのように継承・保全していくか、
地域住民が考えるきっかけとなりました。

 

概要は、次のとおりです。

○タイトル:世界農業遺産認定記念シンポジウム~傾斜地農業を未来へつなぐ~

○日時  2018年5月12日(土) 13:30~16:00

○会場  三好市池田総合体育館 サブアリーナ
(徳島県三好市池田町マチ2551-1)

○参加費 無料(事前申込不要)

○プログラム
13:00~ 受付
【第1部】
13:30~13:45  ごあいさつ
13:45~14:00  世界農業遺産への歩み
14:00~14:05  世界農業遺産「にし阿波の傾斜地農耕システム」について
14:05~14:35  基調講演①「世界及び日本農業遺産の可能性」 あん・まくどなるど(上智大学大学院地球環境学研究科 教授)
14:35~15:05  基調講演②「神々と自然と人とのつながりを次世代へ」 田﨑 友教(世界農業遺産高千穂郷・椎葉山地域活性化協議会事務局/高千穂町財政課総合政策室 主事)
15:05~15:15  休憩
【第2部】
15:15~16:15  パネルディスカッション
ファシリテータ―:阿部 健一(総合地球環境学研究所 教授)
パネリスト:講演者全員、岡田 正子(藤の里工房 代表)、木下 正雄(民宿うり坊)

※ビデオ上映は、時間の都合上中止とさせていただきました。

○主催  徳島剣山世界農業遺産推進協議会

 

【お問い合せ先】
徳島剣山世界農業遺産推進協議会事務局(つるぎ町役場 商工観光課内)
TEL:0883-62-3111(代)  FAX:0883-62-4944
E-mail:syoukou[at]tsurugi.i-tokushima.jp
※メールを送る際は、[at]を@に変えてお送りください。