傾斜地の葡萄でつくる徳島県産ワイン
井下奈未香さん(三好市・Natan葡萄酒醸造所)
吉野川の北岸に連なる阿讃山脈の中腹で、2016年からワイン用の葡萄が栽培されています。
徳島で初めてのワイン醸造所を作り、葡萄も自ら栽培する井下奈未香さん。
休耕地を借り受け、三好市内の6つの圃場でピノ・ノワールやヤマ・ソーヴィニヨンなど10種類以上の葡萄を栽培しています。
井下さんは、できるだけ葡萄の力を活かすような栽培をしたいと、化学肥料などは使わず畑に生える草を刈り、肥料にしています。
三好市の山間部は日当たりと水はけが良いため葡萄の栽培に適しています。また山の寒暖差が、葡萄に適度な酸味を与えてくれます。ワイン用の葡萄には酸度が必要なのです。
三好市池田町にある醸造所で、三好市で収穫した葡萄と県内外から取り寄せた葡萄を使って無添加、無清澄、無濾過でワインを造っています。
井下さんの造ったワインは、全国のワイン専門店やワインバーなどでも取り扱われていて人気が出てきています。
これまで、三好市ではワイン用の葡萄を栽培する人はいませんでした。「ワイン造りを通じて、葡萄の栽培が増えてほしい」と井下さんは話していました。
井下さんの造るワインは、三好市のお店やインターネットで販売されています。